Andrew Lloyd Webber – A. L. ウェバー

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オペラ座の怪人

  • ●原題:The Phantom of the Opera
  • ●編曲:Johan de Meij
  • ●グレード:5
  • ●演奏時間:約16分
  • ●第49回定期演奏会

『オペラ座の怪人』は20世紀初頭のフランスで生まれた一編の怪奇小説であり、ミュージカル音楽界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーの手によって舞台化された作品である。 「オペラ座」と呼ばれる当代一の絢爛豪華な歌劇場において、醜い容姿で迫害され、地下に棲む怪人の、歌姫クリスティーヌへ向けた悲恋と憎悪が交錯する、流麗かつ重厚な物語が展開される。1986年以来、ロンドンやアメリカをはじめとする世界各国でも上映され、多くの人々を魅了し続けてきた。

 « 作品紹介 »

 パリ、オペラ座の地下には醜い顔を仮面で隠した怪人が棲んでいた。ある夜、リハーサル中に幕が落下する事件が起こる。人々が怪人の仕業だと噂する中、怒りと恐怖で劇場を後に したプリマドンナのカルロッタに代わり、急遽代役に抜擢されたクリスティーヌは、舞台で大成功を収める。(♪Think of Me) 実は彼女は、姿を現すことなく自らを「音楽の天使」と 名乗る人物から、歌のレッスンを受けていた。(♪Angel of Music) 彼女は怪人に姿を見せてくれるよう頼み、怪人の隠れ家へと向かう。(♪The Phantom of the Opera) 恋心を抱いていた怪人は、彼女への思いを歌に乗せる。(♪The Music of the Night)

 新作に関する怪人からの要求を一蹴した新支配人に対し、残酷非道な脅迫を続ける怪人。 不安を感じたクリスティーヌは幼馴染のラウルと惹かれあい、二人は愛を誓う。(♪All I Ask  of You)

 半年が経った頃、怪人は自作のオペラ「ドン・ファンの勝利」を差し出し、主役をクリスティーヌにして上演することを要求する。怪人への感謝と恐怖に挟まれて葛藤するクリスティーヌは、教えを請おうと父の墓を訪ねる。(♪Wishing You Were Somehow Here Again)  本番当日、怪人は主役俳優を殺害し、ひそかに役をすり替わるが、その様子に気付いたクリスティーヌは舞台上で怪人の素顔を暴いてしまう。大混乱に陥る会場を後目に、怪人は彼 女を地下室へと連れ去っていく。二人を追うラウルに気付いた怪人は彼の首を縄で締め上げ、 クリスティーヌへ迫る。

 「私の愛を受け入れるか、それともラウルの死を見るか」

歪んだ心を持ってしまった怪人に対し、クリスティーヌは「あなたは孤独じゃない」と怪人へ哀れみのキスをする。

 生来初めて憐憫の情に触れた怪人は、ラウルを解放する。怪人は愛の告白をし、クリスティーヌはラウルに連れられ去っていく。涙を流し、愛を叫び続ける怪人の姿がそこにあっ た。

(第49回定期演奏会)

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