William Walton – ウィリアム・ウォルトン
管弦楽のための”ジョージバーナードショー”的素描より「メジャー・バーバラ」 |
●原題: Major Barbara, A Shanvian Sequence for Orchestra
●編曲:瀬尾宗利
●グレード: –
●演奏時間:約11分 ●第24回サマーコンサート
この曲は、20世紀イギリスを代表する作曲家の一人であるウォルトンが、1941年公開のイギリス映画「バーバラ大佐」(原題”Major Barbara”:日本未公開)のために作曲した映画音楽です。1988年にC.パーマーが映画のスコアをオーケストラ用に編曲したものを、さらに瀬尾宗利が吹奏楽用に編曲しています。 「バーバラ大佐」は、救世軍の少佐で理想主義者のバーバラが、金力に屈する救世軍に幻滅を感じながらも、現実を受け入れ、妥協の道を見出していく姿を描いたものです。
まず「タイトル」では、「進めキリストの兵士たち(Onward Christian Soldiers)を用いた勇壮な金管のファンファーレに続き、ロマンチックな愛のテーマが現れた後、行進曲が再現されます。 「アンダーシャフト社の工場」は、変拍子と執拗に追い立てるようなオスティナートが特徴的な、切迫感のある音楽です。機会が途切れることなく細動している様子を描写しています。 「アンダーシャフトの『庭園風郊外』」は、「少年少女たちは遊びに出掛ける(Girls and Boys come out to play)」による変奏曲です。アンダーシャフト社の社会主義的理想郷で遊ぶ子供たちの姿を叙情的に描いています。続いて「ラブシーン」の愛のテーマが再び高揚した後、壮大な「エンドタイトル」が愛のテーマと絡み合いながら現れて幕を閉じます。 (第24回サマーコンサート) |