「自分アルトクラ吹きますー」から始まった、アルトクラリネットとの闘い。委嘱作品のアルトクラ吹きが語ります。【#阪吹ブログ】
こんにちは!
阪吹2回のTAIKIです。
今回は阪吹ブログを書かせていただけるという大役をもらい、とても緊張しています(笑)
まず本題に入る前に、ちょっとした自己紹介をしようと思います。
阪吹内でのあだ名はTAIKI なんですが、あんまりこの名前で呼んでくれる人はいないんで、時々呼ばれると誰かわかんない時があるんです(笑)
自分は阪吹でクラリネット、主にB♭クラリネットを吹いています。いわゆるふつうのクラリネットですね〜
定演では、大活躍?とまではいかないですが、4曲に乗って頑張ってるんで、よかったら探してみてください(笑)
今回は委嘱作品で大活躍のアルトクラリネットについて書こうと思います!
アルトクラリネットって知ってますか?
いきなりですが、ここで皆さんに質問です!
クラリネットには、B♭クラリネット以外にどんな種類があるか知っていますか??
可憐に高音域を担当するE♭クラリネット、低音をバリバリ鳴らすバスクラリネット、それよりも低い音でバンドの土台を作ってくれるコントラアルトクラリネット・コントラバスクラリネットなどなどたくさんの種類があるんです!
皆さん知ってましたか?
そんなたくさんの種類があるクラリネットの中で、あまり表舞台に立つことの少ない、言ってしまえば地味なクラリネットがあるのをご存知ですか?
そう、アルトクラリネットです!
みなさん知ってましたか?
今回はそんなアルトクラリネットの魅力と練習の上で大変だったことについて語っていきます!
隠し味的存在のアルトクラリネット
それではまず、アルトクラリネットについて紹介していきましょう。
アルトクラリネットは主に中音域を担当しており、オーケストラでいうヴィオラのような存在です。
吹奏楽曲では、テナーサックスやホルンなどの他の中音域の楽器や、B♭クラリネットと譜割りが一緒なことが多く、めちゃくちゃ目立たないんです!!
そんな地味な(笑)アルトクラですが実は、低音域の楽器と高音域の楽器の間で二つの音域をつなげるという、とても大事な役割を持っているんです。
この音色が加わるだけで、ハーモニーが深くて華やかになるんです!! めちゃくちゃ重要だと思いませんか?
まるで「隠し味的存在」ですね(笑)
アルトクラリネットの難しさ
ここでみなさん疑問に思ったでしょう。
「なんでこいつがアルトクラリネットの話をしてるの?」って(笑)
普段はずっとB♭クラリネットを吹いてるんですが、なんと今回の定演の目玉曲、長生淳氏が大阪大学吹奏楽団のために書き下ろしてくださった『交響曲第5番「餞の時鐘」』でアルトクラリネットを担当することになったんです、、、
しかもなんとこの曲では、アルトクラが目立ちっぱなし(笑) アルトクラしか吹いてないパッセージが所々に散りばめられてるんです。
なんとなく「自分アルトクラ吹きますー」って言ったんですけど、こんな楽譜だとは思わなくて若干焦りました、、後悔は全然してないですよ(笑)
そんなこんなでアルトクラを吹くことになったんですが、これまでこの楽器を吹いたことがなかった自分には、大変なことだらけで最初の頃はめちゃくちゃ大変でした、、(今も大変ですが、、)
せっかくの機会なので、自分が楽器を持ち替えすることになって大変だったことと、どうやって練習してきたかについて簡単に書いていこうかなって思います。
音程が合わない
まず1番大変だったのは、「音程が全然合わない」ということです。
吹奏楽をやったことがある人なら、これは大問題だってわかりますよね?(笑)
先ほども書いたように、普段はB♭の音を主音とするクラリネットを吹いているんですが! アルトクラリネットはその主音がE♭なんです。
ちょっと難しい話ですね(笑)
簡単に言うと、同じ「ド」の音を吹いても2つの楽器では出る音が違うんです、こんな説明でわかりますかね?(笑)
なのでこうした移調楽器を吹くとなかなか音程が取りづらいんです。
これについてはめちゃくちゃ悩みましたね、、基礎練のロングトーンやスケール練習で音程を取るところから練習しました、大変でした(笑)
なかなか音程は合わないし、時々何の音を吹いてるのか自分でもわからない時もあって、慣れるまでは地獄みたいでした(笑)
楽器自体の大きさ
次に、やっぱり楽器自体が大きいことが大変でしたね。
なんと、アルトクラリネットはふつうのクラリネットの2倍くらいの長さがあるんです。
楽器の管の長さが長くなればなるほど、息を入れるのがめちゃくちゃ大変で、すぐバテてしまいます。
そして指の間隔も広がるので、速いパッセージを吹くのがいつもの倍くらい大変になるんです。
ただでさえ自分は連符を吹くのが苦手なのに、、なんて思ったりしてました(笑)
しかも「餞の時鐘」は、変拍子や連符が多くとても難しい楽譜だったんです!もう絶望ですね(笑)
でも「吹けないからいいやー」なんて言ってられないんで、もうこれに関しては練習!練習!ですね〜
先輩方や同期たちからたくさんアドバイスや練習方法を教えてもらい、なんとかちょっとずつですが、アルトクラが進歩してきたかなって思います!
時々、合奏終わりに「今日の合奏よかったよ」なんて褒めてくれる人もいてうれしい限りですね〜みなさんには感謝です(涙)
定期演奏会に向けて
ちょっと話がそれてしまった気もしますが、今までアルトクラを吹いたことがなかった自分にとっては、そもそもどんな音で吹くのが正しいのかすらもわからなかったです。
音程が合わない、息が続かない、連符が吹けないなどなど、嫌になったこともありましたが、「これは自分が上手くなるために与えられた試練だ」なんて思いながら、少しずつ練習してきました。
妥協だけはしたくなかったんで、上手くなることだけ考えて練習してます(笑)
いつもなら全然目立つことがないし地味なアルトクラリネットですが、「餞の時鐘」の冒頭ではソロのようなフレーズもあります。 先ほども言ったように、アルトクラしか吹いてないフレーズや、ファゴットと奏でる美しいハーモニー、今までにないくらいアルトクラが目立つ曲になってます。
本番めちゃくちゃ緊張すると思いますが、自分なりに努力した成果をこの大曲に込めて、大切に演奏したいと思います。
クリスマスは阪吹の定期演奏会へ!
ぜひ今年のクリスマスは、あましんアルカイックホールへお越しください!
大曲揃いのコンサートで素敵なクリスマスナイトをお約束します。
(余談ですが、今年の定期演奏会のビラのデザインは自分がしたんです、かっこいいですよね?(笑))