団員によるサマコン楽曲紹介〜TIME FOR OUTRAGE!〜【#阪吹ブログ】
こんにちは!打楽器パート三回生の「ふぃぶりん」です。阪吹ではティンパニを主に担当しています。私事で恐縮ですが、、King’s Gambit Wind Orchestra、吹奏楽団HANABI、お米企画といった他団体にも多数出演しております。皆様是非お越しください!
今回はサマコンⅡ部一曲目にお送りいたします、「TIME FOR OUTRAGE!」の曲紹介をさせていただきます。この曲は2014年、マルコ・ピュッツによってルクセンブルク軍楽隊のために作曲されました。
また、この曲は2019年、第67回全日本吹奏楽コンクールで名取交響吹奏楽団が演奏、金賞を受賞し話題となりました。名取交響吹奏楽団といえば、コンクールの自由曲にアスファルト・カクテル、アウディヴィ・メディア・ノクテといった攻めた選曲をすることで知られており、そのどれもが非常に高いクオリティで、聞く人を圧倒させます。
私も当時の音源を聞いてみたのですが、非常に速いテンポ設定ながらも細かいフレーズまではっきりと聞こえ、本当に人間が演奏しているのか、と疑ってしまうほどでした。
私たちも、このような演奏ができるよう本番までラストスパート、練習に励んでいます!
さて、曲紹介です!
一楽章「BREAKING SILENCE」
この曲は、クラリネットのppp(ピアニッシシモ)から静かに始まります。この入りは久保田先生がこだわった部分の一つであり、いかに存在感を出さずに入れるか、何度も試行錯誤していました。本番、成功するか楽しみですね!
それから、アルトサックス、フルートのソロを経て、一楽章の目玉であるソプラノサックスソロが登場します。このソロを吹くのは「耳たぶか伸びる特技」でおなじみ、まっと!彼は阪吹が誇るサックスプレイヤーであり、これまで何度も素敵なソロを奏でてくれました。今回も、合奏中何度も久保田先生と調整を重ね、納得のいくものに仕上げてくれました。本番、乞うご期待!
ソロの終わりから、楽器の本数も増え、クライマックスへと突入します。このクライマックスで活躍するのが、音量、音圧ではどのバンドにも負けない阪吹金管群とそれらを支えるティンパニ。金管群がff(フォルテッシモ)で音を伸ばす中、ティンパニが四分音符や二分音符で土台を作ってくれます。ティンパニ奏者として腕の見せどころですね!でも大丈夫!阪吹のティンパニ奏者はみんな上手いです!(誰だお前)
クライマックスの終わりとともに冒頭の静けさが再び訪れ、アルトサックス、ユーフォニアムのソロを経て二楽章へと向かいます。
二楽章「TROUBLED」
二楽章の木管楽器に多用されているのが、「フラッター」、いわゆる「巻き舌」です。練習を始めた頃はこれがなかなか出来ない人もおり、苦戦する声がよく聞こえてきました。また拍子がころころと変わる中連符も多く、楽器同士の接続が上手くいかずに何度もやり直しを重ねた箇所です。
木管主体の音楽から次第に金管も加わり、緊迫感が迫ってきたところで突然テンポが遅くなりホルンとサックスによる雄大な旋律が奏でられます。そこにトロンボーンも加わり、attacca(切れ目なく)三楽章へ突入します。この箇所を支えるのが、またしてもティンパニ。久保田先生からもこの場所のティンパニには音色について細かな注文が入りました。
私がティンパニ奏者であるため記述が多くなってますが(笑)、ティンパニの魅力って、技巧系の譜面をバッチバチにキメて「かっこい~」というのももちろんあります。しかし、一番の魅力は一見単調に見える譜面にどれだけこだわれるのか、に尽きると思っています。ばちの選択、音の入り、切り、止め、音色。単調であればあるほど、一打が大切になり、その分こだわれるんですよね。自分のこだわりがバンドからよい音を引き出した時の達成感はそれはもうすごいです。今回演奏する「アーバン・ランドスケープス」の作曲者でもあるチェザリーニの「アルプスの詩」のティンパニを少し前に担当したとき、楽しくてたまりませんでした(笑)
三楽章「ROCK THE CULPRITS !」
三楽章は速いテンポ指定で、とにかく疾走感が特徴です。特に、三楽章の冒頭から始まるトランペットによる高速タンギングは見物です。某トランペット奏者は、「このために吹ける人をアウトレイジに投入した」と言っていました。合奏でも難なくついていっており、流石我らがトランペットパートですね。
また、多様な楽器を使用する打楽器パートも魅力です。楽譜は6人で演奏できると書いてありましたが、持ち替えが間に合わず急遽7人での演奏となりました。ひな壇上を動き回る打楽器にもご注目あれ!
加えて三楽章のTuttiは推進力のあるメロディーに打楽器による力強い打ち込み、と迫力満点で聞きごたえがあると思います。
常に速いテンポ感は持続する中で、急激に強弱記号が変化したり吹いているパートが変化したりするなど、目まぐるしく変化していく様子でこの作者の表現する「怒り」、その怒りに対する「断罪」が読み取れるのではないでしょうか。
また、曲を通して強奏部はとにかく音が大きいです。特にトロンボーン(笑)。練習でもバリバリ鳴らします。阪吹のトロンボーンパートは他団体でも噂になるほど上手く、我々の誇りです。さて本番はどれだけ鳴らすのか、楽しみですね!
サマコン本番まで残り時間は少ないですが、本番少しでも良い演奏をお届けできるよう、団員一同こだわり抜きたいと思います。
6/25、あましんアルカイックホールにてお待ちしております!
いかかでしたでしょうか?
曲紹介をお願いしたつもりがどういうわけか半分ティンパニの話のようになってしまいましたが…、この曲の見所や彼の音楽に懸ける思いは伝わったのではないかと思っています!
本番直前の投稿となってしまいましたが、是非6/25のサマコンにお越しください!