ピアノって吹奏楽でも使われるんです!知っているようで知らないピアノの歴史と魅力とは。【#阪吹ブログ】

こんにちは!大阪大学吹奏楽団で副指揮者をやっています、タッペンです!最近とても暑い日が続いて、夏が近づいて来るのをひしひしと感じています💦

本日は吹奏楽曲でも度々登場することのある「ピアノ」についてお話ししたいと思います!

ピアノの歴史

ピアノが誕生したのは1700年代イタリアの楽器製作家のクリストフォリによって原型が作られたと言われています。

ピアノができる前は、音に強弱のない「チェンバロ」という楽器やオルガンなどが鍵盤楽器の主流で、今回阪吹のサマーコンサートでも演奏する「シャコンヌ」の作曲者、J.S.バッハの時代はなんとピアノはまだ誕生していなかったんです

チェンバロ (静岡音楽館AOi公式サイトより)


強弱のないチェンバロにいささか不満を抱いたクリストフォリはハンマー仕掛けで弦を打ち、音を鳴らすピアノのメカニズムを自ら発明しました。

名付けられた正式名称は「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」、日本語では「小さい音と大きい音を出すことのできるチェンバロ」といった意味になります。

1722年製のピアノ (wikipedia「バルトロメオ・クリストフォリ」より)

ちなみに、楽曲のスコアでピアノの略記に “pf”という表記を見て、なんでpianoがpf?と思われたことのある方がいらっしゃるかもしれません。実は現在のピアノは正式名称から転じてpianoforteと呼ばれるようになり、pfと略されるようになったんですよ!


さて、クリストフォリによりピアノの原型が誕生して以降ピアノは度々改良を重ね、今の形になってきました。特に19世紀には産業革命も相まってピアノの改良が大きく進み、数多のピアノの名手、そして作曲家も現れはじめました。モーツァルトベートーベンの他シューベルトメンデルスゾーンシューマンブラームスなど現在名の知れた彼らは生前に多くのピアノ曲を作曲しました。


その後代表的なピアノ曲の作曲家であるショパンや、初めてピアノのリサイタルを開いたといわれるリストらの活躍もあって、ピアノという楽器の存在感が増し、ピアノはオーケストラに登場する楽器に引けを取らないものへとなっていきました。そして有名な作曲家、ピアニストの誕生以降もピアノは少しずつ改良を重ね、今現在の形へと完成されてきたんですよ!

ピアノ (STEINWAY & SONS公式サイトより)

ピアノの魅力って何?

ピアノには鍵盤が88鍵あり、白鍵と黒鍵の2種類の鍵盤があります。

先程書いたように、鍵盤を押すとハンマーが上がり、張られた弦を叩くことで音が鳴ります。たったこれだけの楽器にどのような魅力が詰まっているのか。

端的に言えば、それは「繊細なタッチから力強いタッチまで全てをカバーできる圧倒的な表現力」にあります。

「タッチ」という言葉が出てきましたが、これはピアノを打鍵する際の弾き手の鍵盤への触れ方を指します。「そっと、優しく」弾くこともあれば「強く、硬く」弾くこともあります。その弾き方をひっくるめて「タッチ」とよく言います。

この「タッチ」を使い分けることでピアノという1つの楽器でありとあらゆる楽器を表現することができるのです。


88鍵、低い音から高い音まで音域が非常に広く、高音でフルートを表現したり、はたまた中低音の滑らかなタッチでチェロを表現したり、楽譜を自分なりに解釈してどのようにだって曲を表現することができます。

多くの場合ピアノは両手を使って弾き、たいてい右足で音を伸ばすためのペダルを使って演奏します。(たまに柔らかい音を出すためのソフトペダルを左足で踏みます)


つまり、右手と左手で違う楽器を表現することでピアノだけでアンサンブルができていると言っても過言ではないのです。広い音域と幅広い表現力、ずばりピアノの魅力はここに詰まっていると言えるでしょう。

おわりに(吹奏楽とピアノ)

 冒頭に述べた通り、吹奏楽曲でも度々ピアノが使用されます。

今回の阪吹のサマーコンサートでは、「復興」「A Weekend in NewYork」、「千と千尋の神隠し」でピアノが登場します。

吹奏楽にはバイオリンなどの弦楽器が無いのでその役割を求められたり、また、何音も同時に鳴らせる特性を生かして伴奏に重宝されたりと、ピアノはとても吹奏楽とも相性がよく活躍しています。

是非皆さんも阪吹のサマーコンサートに足を運んでいただき、ピアノがどんな風に吹奏楽で活躍しているかを聴いて、見ていただければと思います。長くなりましたがこれで終わりとさせていただきます。読んでいただきありがとうございました!

大阪大学吹奏楽団の第41回サマーコンサートにも是非お越しください!