「宇宙の音楽」曲紹介

こんにちは。今回はサマコンで演奏するフィリップ・スパーク作曲の「宇宙の音楽」を紹介させていただきます。

近年の阪吹ではスパークが人気で、昨年のサマーコンサートから3回連続でスパークの曲が選曲されています😲

そんな阪吹にぴったりなこの曲は、2004年にブラスバンド版が、翌2005年に吹奏楽版が作曲されました。

宇宙の音楽をざっくり紹介

この曲はスパークが古代ギリシャの哲学者であるピタゴラスの『天球の音楽』という思想に感銘を受け、作曲されました。天球の音楽については過去の先輩が詳しく書いてくださっているのでこちらをご覧ください💁

楽曲はホルンのソロ『t=0』から始まります。この世界の時間と空間が始まった瞬間を指しており、続く『ビッグバン』では爆発的に広がっていく宇宙を速いパッセージで表現しています。

次のセクション『孤独な惑星』では地球に焦点が当たります。この楽章についてはまた後ほど解説します!

次の『小惑星と流星群』では、小惑星や流星群が次々に地球に襲い掛かる様子が描かれます。

『天球の音楽』では、古代ギリシャ時代に既に発見されていた6つの惑星(水星、金星、地球、火星、木星、土星)の、太陽からの距離に対応する6音が提示されます。

『ハルモニア』では、宇宙全体の崇高な調和を美しいメロディで表現しています。最終章『未知なるもの』は、私たち人間が宇宙を探求した先に、深い洞察に辿りつくのか、あるいは破滅につながるのかという問いを残します。

私たち人間と宇宙

先に紹介したように、この曲は、宇宙の情景や宇宙で起こる現象、そして「天球の音楽」の思想が描かれる、いわば叙景的な楽章が多いです。もちろんこれらの楽章も素敵で、聴くだけで”宇宙”を感じられるのですが、ここでは『孤独な惑星』に注目したいと思います。

これは私の解釈ですが、『孤独な惑星』は人間の思考や気持ちが垣間見える楽章で、直接的に宇宙を表現した楽章とは違う色で彩ってくれていると思います。

突然ですが、この曲のベースである古代をちょっと想像してみてください。今みたいにネットも本もなく、知識は限られ、まだ地球の全容もわかっていない、そんな時代です。これがピタゴラスら古代の人々が見ていた世界です。我々が暮らしている「ここ」は一体どこなのか。夜空に浮かぶ星々には何があるのか。未知の生命はいるのか。。。考えると果てしないですが、そんな思考をするのは私たち人間だけ、つまり孤独なんですね。

そんな孤独感こそが、私たち人間が宇宙への好奇心やロマンを感じる原動力なのかもしれません。

それらは私たちを宇宙へと駆り立て続け、今に至ります。この探求心が最終的に吉と出るのか、あるいは凶と出るのかという疑問を、『未知なるもの』で描いているのだと思います。


ここまで読んでいただきありがとうございます。阪吹がお届けする宇宙旅行をお楽しみください🌌


第43回サマーコンサートの案内はこちらをご覧ください。